Corridoio Vasariano.
私が勝手に 秘密の回廊 とよぶ回廊の "ヴァザーリ" という名は、当時建築家・画家・文筆家として活躍していたこの回廊の設計者 ジョルジョ・ヴァザーリ の名前に由来している。メディチ家の君主コジモ1世に依頼され、5ヶ月という短期間で完成させた。(1565年8月に完成)
ウッフィツィ美術館からピッティ宮殿まで行くにはアルノ川を越えなければならない。
ヴァザーリは新しく橋を架ける代わりにフィレンツェで最も古い橋、Ponte Vecchio (ヴェッキオ橋) に二階部分を積上げた。回廊が造られる前、橋の一階部分はお肉屋さんだったが臭いを嫌ったメディチ家の為に彼らは追い出され、代わりに貴金属工房が商いを始めそれが現在に至っている。
ウッフィツィ美術館の有名な絵画たち、ボッティチェッリの 「春」 「ヴィーナス誕生」 、ダ・ヴィンチの 「受胎告知」 などを見学し、いよいよ回廊へと進む。
見ての通り、回廊内部は意外に質素な造りである。
ウッフィツィ美術館の3階にある扉から回廊へ入り、2階まで階段を下りてカクカクと曲がると回廊はアルノ川沿いにヴェッキオ橋へ向かう。窓から少し先に橋が見える。
アルノ川沿いのこの回廊の突き当たりを左に曲がるとヴェッキオ橋上の回廊へと続く。イタリアで最も有名なこの橋に集まったたくさんの観光客を上からこっそり見下ろすとなんだかちょっと偉くなった気分。
壁の両側に飾られた 【肖像画コレクション】 は有名だそうだ。設計者ヴァザーリの自画像にはじまりイタリア人画家やルーヴェンス、ヴェラスケス、レンブラント、ドラクロワ、シャガール等々、無数の肖像画が飾られている。


ヴェッキオ橋を過ぎると、左手に 「サンタ・フェリチタ教会」 の礼拝堂を見下ろせる窓があり、メディチ家の人々は庶民に気付かれることなく礼拝に参列できるようにさえなっている。
(これは誰のアイデアだったのだろう?)
教会を過ぎ、少し行ったところで扉の外へ促されるとそこは突然炎天下の屋外だった。回廊は更に宮殿内に続いているのだが、やはり所詮は見学者である庶民、宮殿の中にまでは入れてはもらえない。庶民用のその出口はボーボリ庭園の 「グロッタ」 の左脇の小さな扉。6年前にもこの場所を訪れているけど扉があることすら気づいていなかった。
帰り道は回廊に沿って通ってきた道のりを回廊を見上げながら歩いた。・・・私にも勤務先までこんな回廊があったら雨にも濡れず自転車通勤ができるのになぁ...などと空想しながら。
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